キラリと光るキラっ人さん

キラっ人さん紹介

女性のみのチームで行う乳房検査。気持ちに寄り添う「声かけ」を大事に、がんの早期発見と早期治療につなげたい

  • 小林 瞳さん(一般財団法人竹田健康財団竹田綜合病院)
  • こばやしひとみ
  • 一般財団法人竹田健康財団竹田綜合病院 診療放射線技師

診療放射線技師は、X線撮影やマンモグラフィなどの放射線を用いた検査や治療などを行う医療職。生涯に乳がんを患う日本人女性が12人に1人と言われる現在において、担う役割は一層大きくなってきている。

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女性だけのチームで乳房検査

 当財団では、女性の技師のみでマンモグラフィ検査や乳腺エコー検査を行っています。乳房検査には、恥ずかしさや検査に対する不安がつきものです。私たちは、患者さんの気持ちに寄り添いながら、一つひとつの動作の「声かけ」を大事にして検査するように心がけています。
 私自身が診療放射線技師という資格を知ったのは高校生の時です。職業を紹介する本で見つけ、長く続けられる仕事という部分に魅力を感じました。さらに放射線分野の検査や治療には、将来的に大きな可能性があることを知り興味が湧きました。
 診療放射線技師の資格取得には、医療系の大学や専門学校で学んで、卒業前に国家試験を受験するのが一般的です。私は東京の医療系の大学に進学して資格を取り、地元の会津で就職しました。

院内託児施設を利用しながら

 就職して3年目に結婚しました。そのときはまだ仕事を覚え始めたばかりだったので、辞めることは一切考えませんでした。同じ職場の先輩も結婚・出産後も働いている方が多いので「私も続けていけるかな」と思っていました。最初の出産のときは産休を取得後に5ヵ月間の育休を取り、育休後は院内の託児施設に子どもを預けて復帰しました。初めての子育てということもあり、仕事が終わるとすぐに迎えに行ける託児施設はありがたい存在でした。
 子どもが急に体調を崩した時にも様子を見に行けますし、予約が取れればそのまま小児科で受診できるなど、融通を利かせてもらうこともできました。
 院内託児施設は基本的に3歳までの利用です。3つ違いで下の子を産んだ時は、兄弟で入れる家の近くのこども園にお願いすることにしました。今は夫が送迎を担当してくれることもありますし、双方の両親も近くに住んでいるので、みんなに協力をしてもらいながら子育てと仕事を両立しています。

復職支援プログラムで不安を解消

 今(平成28年)から2年ほど前、二人目を産んで職場に復帰した時には、放射線科独自の「復職支援プログラム」が準備されていました。1ヵ月間は通常の人数にプラス一人として配置してもらい、その間に休業中の変更点、運用や撮影の方法などを確認しながらスケジュールに沿って業務を行っていくものです。病院の業務を「解らないまま進める」のはとても危険です。患者さんにとって最善を尽くすためにも、このプログラムは必要な仕組みだと思います。また、スケジュールが見通せることで、復帰後の生活リズムをつかみやすく、両立を再開して不安な時期の負担が減り、助かりました。

乳がん検診の啓発で乳がん早期発見に

 子どもを産んだことで、私も乳房の存在をより一層意識するようになりました。乳がんの罹患率のピークは40歳代後半です。この世代は子育て中のお母さんも多くいらっしゃいます。ご自身はもとより、ご家族のためにも、より多くの女性に検診を受けていただきたいです。
 マンモグラフィーや乳腺エコー以外にも、普段の自己触診で異変を見つけることもできます。検査を受けにいらっしゃった方に、自己触診の重要性やその方法をどうやって伝えようか、そんな検討を乳がん検診に携わるスタッフで始めたところです。(2016年2月取材)

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