キラリと光るキラっ人さん

キラっ人さん紹介

男女が輝いて生きるためには、ワーク・ライフ・バランスの実現が不可欠。企業と働く人の想いを結ぶ架け橋になりたい

  • 星野 雅子さん(株式会社 Miyabi)
  • ほしのまさこ
  • 株式会社 Miyabi 代表取締役社長

白河市出身。白河市役所に36年勤務し、平成28年に57歳で早期退職。女性活躍推進に関する講演活動や子育て支援事業ママカフェなどを行う株式会社 Miyabiを起業した。自らの乳がん経験を踏まえて検診の大切さを訴えるピンクリボンアドバイザーとしても活躍している。

輝いて生きるために起業を決意

昭和55年に保育士として白河市役所に採用され、10年目に本庁の秘書に異動になりました。その後は2〜3年毎の異動で数多くの仕事を経験し、それぞれの職場で私なりに全力を尽くしてきたつもりです。42歳でシンクタンクふくしまに出向した時には「男女共同参画」「子育て支援」「市民と協働のまちづくり」というテーマが与えられました。出向中にワークショップの手法を覚え、ファシリーテーターの役割を身につけたことが、その後、市役所に戻った時に大いに役立ちました。
例えば、市民参画による「男女共同参画計画」の作成や商店街のみな様とスタートさせた「城下町白河おひな様巡り」等、水面下から積み上げ、みんなで汗水流し、力を合わせて実施して参りました。
しかし、退職する3年位前から、「どうも自分が輝けていない。仕事にワクワクしない」と感じるようになりました。その理由は、いちから積み上げてきた事業など、いよいよ計画を実践するという段階で人事異動になってしまい残念な気持ちを味わうなど、「自分の力ではどうしようもない事」が起こることです。人事異動は仕事は引き継げても、その仕事に対する思いまでは引き継げないのです。そうであるならば、このまま仕事を続けるよりも自分や多くの人が「輝いて生きる」ための活動をしていきたいと思い早期退職を決意しました。

気力と体力のあるうちに始めよう

退職するにあたっては自分に3つのハードルを設けました。まずは、「なにをやるか」を見極めること。自分がやりたいことは、やはり「女性が社会で活躍するための支援」だと思いました。二つ目は、「退職時には自分の納得できる部署にいる必要がある」ということです。退職時は本庁の市民課長を務めていてマイナンバー対応で大変でしたが、だからこそ自分の存在意義を見つけられましたし、市役所最後の部署としてもいいという気持ちにもなれました。そして三つ目何よりも大事なのが、新しいことを始めるための「気力と体力」を確保することです。60歳の定年まで全力を尽くしたら、新しいことを始める気力は残っていない気がしました。私は8年前に乳がんを患っています。心にも身体にも「いいこと」を意識して仕事につなげていきたいという想いもありました。
講演活動ができるように、女性労働協会講師の資格を取得しましたが、そう簡単に依頼が舞い込むとも思えません。そこで、マナー講師やコーチングのスキルも身につけ幅広く仕事につなげていこうと思いました。

気軽に立ち寄れるママカフェオープン

私が年金を受給できるのはまだまだ先です。「収入の確保」という目的もあって、平成28年8月にはママカフェ&Cafeバーをオープンしました。市民課長をしていた頃にも「子どもを連れて交流できる場所はありませんか?」という質問を市民の方から度々受けました。その頃はNPOの広場などを紹介していたのですが、気がねなくお茶を飲んだりランチできる場所があればいいなと思っていました。白河市には誘致企業が数多くあり、転勤族の家族が少なくありません。お父さんが仕事に行ってしまった後、友人も少ない慣れない土地で子どもと1日中過ごすのはストレスがたまります。
そこで、カフェの一角に赤ちゃんを寝かせておけるソファを設けてママコーナーにしました。自分の子育てから30年近く経ちましたが保育士の経験もありますし、育児の悩みがあれば市の担当課につなぐこともできます。もし、仕事に復帰したいと思っている人がいれば、アドバイスができるのではないかとも思います。本当にささいなことでも、誰かと話をすると楽になったりすることもあるはずです。

身だしなみを整えて前に進もう

私自身は、両親の力を借りながら仕事と子育てをしてきました。夫も協力的ではありましたが、やはり仕事と家庭の両立の大変さは幾度となく感じました。余りに家事や育児を完璧にこなそうと思うと、本当に身も心も疲れてしまいます。家事は、家族みんなでできる事をシェアーすることが大切です。それでもなお、女性の手に掛かる負担は大きいものです。
そんな時は、土日に掃除すれば良いと割り切るのです。「女性だから」きちんと家事をこなさければならないという思い込みを捨てて、「大変なのよ」と言葉にしてみれば案外、夫や子どもが「それは僕たち、私たちができるよ」と協力してくれるものです。そして、少しでも自分のための時間をつくりましょう。読書や趣味の時間も大切ですが、毎日、鏡の前に立ちお化粧して身だしなみを整える時間にしてほしいのです。きちんとしていれば自信をもって前を向くことができますし、背筋がスッと伸びて、あらゆることに意欲が出てくるものです。
子どもが小さい時にはどうしても後回しになりがちですが、そういう余裕を失ってほしくないなと、自分の経験を踏まえて若いお母さんたちに伝えるようにしています。

男女ともに輝く働きやすい環境づくりへ

女性一人ががんばるぞと言ったとしても、実際に世の中は変りません。私が「男女共同参画」の推進に関わるようになって久しいですが、正直なところ大きな変化はないと思います。男性が家事を「手伝っている」といううちは、本当の意味で社会的な女性活躍はないと思います。白河市役所でもイクボス宣言をしました。男性の働き方を変えていくことが必要だとは言っても、民間企業が具体的な取り組みにつなげていくには、いくつものハードルを乗り越えていかなければならないはずです。
今私がやりたいと考えているのは、経営者側の想いと従業員の要望をつなぐファシリテーター役です。経営側の展望や理念、社員に期待することなどを明らかにし、一方で従業員が必要としている支援を聞き出しつないでいけば、会社独自の働きやすい環境ができるのではないかと思います。ファシリーテーターが上下関係にとらわれない自由な意見交換のかけ橋になることができます。
従業員は企業にとって効果的な広告塔です。従業員が明るく元気に働いていれば「あの会社はいい会社だ」というPRになり業績の向上にもつながります。
会社の規模や事業内容はそれぞれ違うので、大企業の成功例を単純に真似しても上手くいきません。従業員と会社の想いが近づいて男性も女性も働きやすい職場がどんどん増えていけば、みんなが輝いていける社会になるのではないかと思います。(平成29年1月取材)

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