キラリと光るキラっ人さん

キラっ人さん紹介

長期出張で九州から福島へ 勤続28年、社会に貢献できる仕事を通して 実感するやりがいと喜び

  • 井上 由美さん (応用地質株式会社)
  • いのうえゆみ
  • 応用地質株式会社 地球環境事業部 環境再生エンジニアリング部 グループリーダー(課長職)

長崎県出身。大学は農学部で農業土木を専攻。1990年の入社以来、福岡市にある九州支社に所属し地質調査や河川関係の調査設計、インフラのメンテナンス業務などに多数関わってきた。異業種で働く夫とは「仕事の話はしない」そう。「家庭と職場で上手く気持ちを切り替えることで、両立してきた」と話す。

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せっかくだから育休制度を使ってみたら?

 九州支社技術部所属ですが、今夏から長期出張扱いで福島県に来ています。勤続28年、子育てが一段落して仕事に専念できるようになりました。福島の業務で人手が足りないと聞き「声がかからないかな」と思っていたので、「待ってました!」とこちらに来ました。私は土木技術者ですが、大学は農学部です。当社は「地質学を極めたい人」が多い会社ですが、私自身は絶対にこの仕事をやりたいという覚悟がないままに大学の先生の勧めで入社しました。
 そんなこともあって、入社4年目に最初の子を出産する時に「残業が多いので子供を育てながら働くのは難しい」と退職を申し入れました。当時の上司は「仕方ないね」と受け止めたのですが、OJTの指導員だった先輩が「せっかく育休制度があるんだから、それを使ってみて、やっぱりダメだったら辞めればいいんじゃないの?」とアドバイスしてくれました。「それもそうだな」と納得して現在に至っています。先輩のアドバイスに、今となってはとても感謝しています。

子育てに悩んだ日々を乗り越えて今がある

 夫の両親や夫の協力もあり、二人の子供を産んでも仕事を続けることは出来ましたが、子供が不登校になった時は随分悩みました。残業も多く「母親の帰宅が遅いから子供に悪影響なのでは?」と言われたこともあります。私は毎朝、なんとか学校に行かせようとするのですが、子供はかたくなに出ません。そこで、ある時から割り切って「じゃあ、私は行ってきます!」と仕事に出かけるようにしました。もし一緒に家にいたら、もっと子どもを追いつめて、共倒れしそうな気がしたからです。
 職場に行ってしまえば、自分の役割があり、気持ちを切り替えることができ助かりました。悩んでいる最中は、いつまでこんな日が続くのかなと思いましたが、結局、子供は高校中退後、高卒認定試験を受けて専門学校に進み、今は自分で選んだ道で働く社会人になり、私とは、世間並みにLineや電話で話ができる親子関係です。

自分のために使える時間で再チャレンジ

 振り返ってみると、女性が妊娠・出産などのライフイベントで仕事を辞めるのは、単なるきっかけに過ぎないのではないかと思います。仕事や職場の現状に不満があって、辞める言い訳にしてしまう人もいるはずです。お互いに仕事をカバーしあうことができれば、辞める言い訳が必要ない「働きやすい職場」が実現できると思います。
 私はこの会社で仕事を続けることで、さまざまな形で社会に貢献できることを実感し、やりがいや喜びを感じてきました。福島に来てからは、東日本大震災関係で出た廃棄物の処理に関わる仕事をしています。これまで上級土木技術者、地質調査技士など、仕事に役立つ資格取得もしてきましたが、何度かチャレンジしてもとれなかった資格もあります。新しい環境に身を置き、自分のために使える時間が増えたので、心機一転、また勉強を始めようかと思っているところです。あわせて、あまり知らなかった福島のおいしい食べ物やお酒を九州の家族や友人に紹介していきます。(2018年8月取材)

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