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女性技術者の育成を人材不足解消の切り札に

  • 株式会社小野工業所

お話をうかがった方
株式会社小野工業所
管理部係長 谷邑太(たにむら ふとし)さん
管理部   阿部優花(あべ ゆうか)さん

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建設業の技術を未来につなげるために

 当社は公共工事の元請を主な事業とする総合建設業です。創業は明治22年で、明治10年代半ばに初代が東北本線の鉄道工事に従事したのが事業開始のきっかけでした。その後は、下水道工事分野でも数多くの実績を残し、手がけてきた多くのインフラは時代を超えて現在も現役で活躍しています。現在は、橋梁などの維持、修繕に力を入れています。
 少子高齢化によるこれからの人口減少時代、先人が築いてきたインフラを支えていくためには、建設業の技術を未来につなぐ担い手を育てる必要があります。建設業の慢性的な人手不足を解消し、持続可能な社会を実現するために、当社では様々な取り組みをしてきました。その一つが積極的な女性の採用です。現在働いている98人の従業員のうち10名が女性で、うち2名は技術職についています。

施工管理士として評価の高い女性技術者

 建設現場では、施工管理者が工程管理、原価管理、品質管理、安全管理の4大管理業務を担います。施工管理者として働くためには、国家資格である「施工管理技士」の資格を取得する必要があり、当社では社内で勉強会を定期的に開催して合格率を上げるとともに、試験にかかる費用や交通費なども全額負担してきました。2022年1月の試験でも多くの合格者が出ています。
 「男性の仕事」のイメージが根強い建設業ですが、施工管理者は決して「女性にできない」仕事ではありません。工事現場の状況確認や測定、検査に加えて、最終的な竣工検査に向けた書類の作成などの事務仕事も多く、性別に関わらず活躍できる場面が数多くあります。実際に当社で働いている女性技術職の施工管理士は、社内はもとより、協力会社や行政の方からの評価も高く、現場のモチベーションを上げる貴重な存在になっています。

子育て支援などを通じ若い世代を応援

 東日本大震災のあった2011年以降、新卒者採用を増やしてきた結果、現在当社で働く従業員の半数近くは29歳以下になりました。会社にとって大事なのは、やはり「人」。女性活躍と同時に進めているのが、「働き方改革」です。2020年4月には完全週休二日を導入。また、現場の所長など管理職が率先し残業の管理に取り組んでいます。2021年秋には、男性社員が育休を取得しました。未来を担う若い世代が、やりがいをもっていきいきと仕事を続けていけるように子育て支援、年次有給休暇の半日単位取得など、少しずつ環境を整えているところです。
 全国にある中小規模の建設関連事業者では後継者不足も深刻な課題です。そこで、当社はM&Aにより他社とグループ化を行い親会社である「TAKUMINOホールディングス(株)」が人事・会計、教育制度などの企業インフラを各社へ展開。業務改善により得られた利益を従業員の待遇改善、社員教育、設備投資、研究開発に再投資することでグループ全体の成長を図っています。これから先も社会と人を支えていくために、今できる取り組みを着々と進めています。(2022年1月取材)

基本情報
事業内容
総合建設業(一般土木工事、橋梁維持修繕工事、鋼構造物工事、他)、建設コンサルタント業
企業名
株式会社小野工業所
創業
1889年
所在地
福島県福島市町庭坂字堀ノ内3-1
TEL
024-591-1001
FAX
024-591-1842
代表者
代表取締役社長 小野 雅亮
従業員数
98名
URL
https://onokogyosyo.takumino.co.jp

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